Bentley Batur front view featuring diamond patterned gloss black grille with orange accents and sharp eagle eye shaped headlights with flying wings bentley badge on leading end.
Bentley Batur Convertible rear view featuring diamond patterned gloss black grille with orange accents and sharp eagle eye shaped headlights with flying wings bentley badge on leading end.

Coachbuilt by Mulliner

The ultimate personal commission

MULLINERが手掛けるコーチビルドカーは、希少で非常に幅広い熟練工の卓越した技術と、モダンなサステナブルデザイン、そして最先端のイノベーションを融合させることで、他の自動車メーカーでは実現できないサービスを提供します。その結果、MULLINERは本当に驚くべきコーチビルドのベントレーを作り出すことができるのです。依頼者であるお客様のユニークな要望を上回るだけでなく、ラグジュアリーデザインの新たな基準を設定してしまうところにMULLINERの真髄があります。MULLINERはお客様の好みに合わせてカスタマイズできるよう、極めて少数に限られた台数の車両を製造することもあります。また、まったくのゼロから車両を製造し、真のユニークな存在を生み出すことも可能です。
 

コーチビルドカーに関するお問い合わせは下のボタンからお願いいたします。

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ベントレー バトゥール コンバーチブル

生産台数わずか16台のバトゥール コンバーチブルは、ベントレーパーソナルコミッション部門のスタジオで誕生した最新のコーチビルドカーです。コーチビルドカーは希少な限定シリーズ。この最新モデルにはW12の爽快なパワーとオープントップの傑出した魅力が融合しています。

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視線を引き付けるデザイン

MULLINERのコーチビルディングにおける記念碑的存在
コンバーチブルのエアロダイナミクス
開放的なコックピット
内外装のデザインを統一
サステナブル素材を使用
五感に伝わるスリル
オーナー様と向き合うコミッショニング

バカラル、バトゥールクーペに続く、MULLINERコーチビルドカーシリーズの第3弾、バトゥール コンバーチブルが誕生しました。年間を通し、いつでも最高のドライビングを叶えるバトゥール コンバーチブル。MULLINERが本格的なオープンカーをコーチビルドするのは現代に入って初めてです。ルーフを閉じれば天候を気にせず運転でき、条件が良ければルーフを開けて風を感じながらドライブを楽しむことができます。

バトゥール コンバーチブルのエクステリアには兄弟モデルであるハードトップのバトゥールと同じ特別な装備がいくつも備わっています。その一方、コンバーチブルであるがゆえにエアロダイナミクスを考慮して形状がわずかに変更されている箇所があります。特に、リアの形状が重点的に見直されています。

ルーフを開けると、航空機からヒントを得た「エアブリッジ」デザインが目を引きます。運転席と助手席の後方にアーチが2つ連なったようなエアブリッジがあり、人間工学に基づく洗練されたコックピットを印象づけます。ドライブフィールはどこまでも快適で、このくクルマの強大なパワーに圧倒されることはありません。

バトゥール コンバーチブルはMULLINERがコーチビルドした他のクルマと同じく、幅広いパーソナライゼーションに対応しています。素材、色、仕上げを指定し、個性的なクルマに仕上げることができます。コンバーチブルではルーフを開けたときを想定し、エクステリアとインテリアのデザインに統一感をもたせることが重要です。MULLINERとともにコミッショニングという名の旅をはじめませんか。理想のコンバーチブルをコーチビルドで手に入れましょう。

バトゥール コンバーチブル向けにサステナブル素材を多数ご用意しています。たとえば、レザーの生産工程では従来の方法よりも水とアルデヒドの使用量が抑えられているため、持続可能な方法でレザーを調達できます。調達・生産過程を追跡でき、二酸化炭素の排出量が少ないタイプのレザーをインテリアに使用することもできます。こうした素材を比較的入手しやすいのは、コーチビルドカーの生産台数が少ないためです。コーヒーを焙煎するときの副産物から作られたヴィーガンレザーや、リサイクル糸を原料とするフロアカーペットなどもインテリアに取り入れられています。

バトゥール コンバーチブルのようなクルマには、そのステータスに相応しいエンジンが必要です。ルーフを開けたとき、エンジンサウンドによってドライブ気分が一層盛り上がるのは言うまでもありません。滑らかなボンネットの下に横たわるのはベントレーを象徴するW12エンジンの最強バージョン。750PSという驚異的な出力を発揮します。ですが、このエンジンの魅力は数値だけではありません。走りながら感じるサウンドとフィーリングこそがドライブの醍醐味です。

希望の装備を選択するだけがコミッショニングではありません。イマジネーションとインスピレーションを働かせ、オーナー様のビジョンを具現化していくのがコミッショニングです。MULLINERのコーチビルディングを担うデザイナーとエンジニアが、コミッショニングという旅のガイドを務め、バトゥール コンバーチブルにオーナー様のビジョンを反映させます。

*画像は生産試作車です

*Model shown is in a pre-production state

Side view of Bentley Batur featuring 22 inch black polished directional alloy wheels and Bentley branded red brake calliper, with lower wing vent in view.

Bentley Mulliner Batur

MULLINER バカラルの後継モデルであるバトゥールは、MULLINERならではの超ハイパワー2シーターグランドツアラーです。バトゥールという名は、インドネシア・バリ島のキンタマーニにあるバトゥール湖に由来しています。バカラルと同様に、このモデルにも美しい水辺にちなんだ車名が採用されました。すでに完売しているMULLINER バトゥール *は、今後のベントレーへの採用が予想されるスタイリングや機能、素材が盛り込まれています。
Close up view of Bentley Batur's seat in duo tone Beluga and Hotspur hide with contrast piping and Bentley wings emblem to head rest
close up view of Bentley Batur's front grille with orange accents.

デザイン革命

デザイン革命
Power without precedent
A showcase of sustainable materials
Naim for Mulliner
As exquisite as it is exclusive

わずか18台だけが限定生産されるバトゥールは、MULLINERが手掛ける最新のコーチビルドカーです。バカラルがルーフのないバルケッタスタイルのボディを採用し、純粋なオープントップドライブ体験を提供したモデルであったのに対し、バトゥールは美しい流線型のハードトップクーペです。電気自動車への完全移行を表明しているベントレーの未来のスタイルを決定づける、新しいミニマルなデザイン言語を特徴としています。

MULLINER バトゥールに搭載されるエンジンを表現するには、パワフルという言葉ではあまりにも物足りません。ベントレーの象徴であるW12エンジンの最新かつ最高バージョンであるこのエンジンは、バトゥール専用のチューニングが施され、最高出力は740PSを発揮します。ドライバーにとっては、バカラルが達成した究極のパフォーマンスをさらに上回るスリリングなドライブ体験ができることを意味しています。

ラグジュアリーカーの製造方法、特に車の製造に必要な素材については、今後数年間で大きく変化すると予想されています。バトゥールは、真の革新的な機能と仕上げ方法を豊富に備え、ベントレーがその新しい世界をどのようにリードしていくかを示しています。

亜麻から作られた高性能複合材は、カーボンファイバーに代わるサステナブルな素材であり、軽くて強く、しかも環境負荷を大幅に低減できるものです。また、バトゥール専用オプションとして、従来のなめし加工よりもはるかに少ない水と薬剤で加工されたサステナブルレザーや、リサイクル糸を使用したカーペットも用意しています。さらに、コーヒーの焙煎工程で発生する副産物から作られたレザー調のテキスタイルもインテリアに採用されています。

「Naim for Mulliner」は史上最高の車載オーディオシステムです。開発に1万時間を費やし、並外れた新ハードウェアを採用し、システム全体の再キャリブレーションを実施して完成しました。ベントレーとNaimには15年以上続くパートナーシップがあり、「Naim for Bentley」というベースがあったからこそ「Naim for Mulliner」が誕生しました。バトゥールに搭載される20スピーカーシステムの開発にあたっては、Naim および Focal の協力を得て、56以上の要求事項と推奨事項を明確化しました。

バトゥールには、これまでのベントレーにはなかったディテールアップとパーソナライゼーションの機会が用意されています。助手席側のフェイシアパネルには、W12エンジンの「サウンドの波形」が高光沢のレーザーエッチング加工で描かれています。もちろん、ラッカー仕上げやペイントを施したウッドパネル、カーボンファイバー、バトゥールで初めて採用された亜麻から作られたナチュラルファイバー製パネルなど、お客様の好みに合わせたパネルに仕上げることも可能です。

Bentley Bacalar with roof down in Chrome Yellow colour featuring 22 inch directional allow wheels and matt black front matrix grille with matrix wing vents in view

Bentley Mulliner Bacalar

オープンエアラグジュアリーの究極の形を表現した、ルーフのないベントレー バカラルは、驚異的なバルケッタスタイルのグランドツアラーです。2020年に発表されたこのモデルは、世界最古のコーチビルダーであるMULLINERのコーチビルド復帰第1弾となりました。わずか12台の限定生産で、そのすべてが生産開始のかなり前に完売しました。
Interior view of Bentley Bacalar featuring Beluga hide - contrasted by Chrome Yellow hide over looking passenger side with tri spoke, indented steering wheel in view.
Close up view of rear tail light of the Bentley Bacalar by Mulliner in Chrome Yellow

A glorious return to coachbuilding

Open air exhilaration
An extremely rare sight

イタリア語で「小さなボート」を意味するバルケッタは、20世紀初頭にサーキットで見られたルーフのないレーシングカーを指す言葉でした。しかし、このラグジュアリーな2シーターパフォーマンスカーは、オープントップであることを除くと、その時代のレースカーとの共通点はほとんどありません。

バカラルは改良された6.0リッターW12ツインターボエンジンを搭載しており、乗員に驚異的なスピードでのドライブ体験を提供します。ベントレーの創業100周年を記念して製造されたコンセプトカー「EXP 100 GT」からインスピレーションを得たエクステリアデザインは、希少な素材や専用の塗装オプション、新しいデザインテーマといった、前例のない選択肢をもとに、それぞれのお客様とのコラボレーションによって生み出されたものなのです。

わずか12台しか製造されないバカラルは、路上で見かけることができれば非常に幸運です。コンチネンタルGTより200mm広いリアトレッドと22インチのトライフィニッシュホイールによって作り出される力強いハウンチ周囲は、見る人に衝撃を与えるに違いありません。フロントとリアに水平基調で配置された独創的なライトは、EXP 100 GTに初採用されたモチーフで、前への推進力を感じさせるダイナミックなキャラクターを際立たせています。

身体を包み込むような「ラップアラウンド」コックピットは、インテリアとエクステリアが一体となったデザインであるのはもちろん、乗員の頭上から側面にかけての空気の流れを整えることで不快な乱気流を抑制するという、実用性にも優れています。美しさだけでなく、爽快感に究極の快適性を組み合わせることに成功したのです。

コミッショニングという名の旅


生産台数が極めて少ないということは、お客様がMULLINERのデザイナーとダイレクトにつながり、共同でコミッショニングを進めることができるということです。そうして、オーナー様のテイストを反映した世界に一台だけのクルマが完成します。詳細をご希望の場合またはMULLINERが手掛ける次のコーチビルドカーにご興味をお持ちの場合は、お近くのベントレーディーラーにお問い合わせください。または、下のボタンをご利用ください。

*画像は生産試作車です

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Mulliner Speed Six Continuation Series

今も語り継がれる1930年のル・マン。ベントレーチームはパワフルなスピードシックスで熾烈なレースを繰り広げ、見事ワンツーフィニッシュを飾りました。今、そのスピードシックスがベントレー工場で新しく生まれ変わろうとしています。MULLINERは当時の図面と照らし合わせながら、当時のワークスレーシングカーを科学的かつ徹底的に研究し、90年以上を経て、新たなスピードシックスを作り上げました。

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伝説のベントレー スピードシックス

Time for a victory lap
A journey back in time
A true powerhouse in it's day
A race that will never be forgotten
Ensuring authenticity

2021年、MULLINERクラシックはこれまでで最も野心的かつチャレンジングなプロジェクトに着手しました。それが、伝説のコーチビルドベントレーといわれる6 1/2リッター「Speed Six」のワークスレースカー仕様を復活させるというものでした。1929年と1930年のル・マン24時間レースを連覇し、ベントレー黄金期における最後のル・マン優勝車でもあります。

このプロジェクトは、Speed Sixコンティニュエーションシリーズとして、わずか12台が製造される予定です。

ベントレーモーターズに残されていたオリジナルの設計図からスタートしたチームは、実際に1930年のル・マンに参戦したSpeed Sixを細部に至るまで研究し、現存する数少ないオリジナルの車両をデジタルスキャンするなど、科学的な分析を行いました。

これらの取り組みにより、史上初めてSpeed Sixをデジタル上で製造することが可能になりました。次のステップでは、オリジナルの設計図に基づき、実車と同様に新しい部品を製造することになりました。MULLINERのチームは90年以上の時を経て製造される新車のSpeed Sixを、本物のハンドツールを使用しながら組み立てることになります。

1928年に発表されたファクトリーレーシング仕様のSpeed Sixは、ベントレーのレースカーとして最も成功したモデルでした。レーシングバージョンのこのモデルは、当時としては驚異的な200馬力/3,500rpmのパワーを発揮し、最高速度は201km/hに達するようチューニングが施されました。


Speed Sixのシャシーは、3,505mm、3,569mm、3,874mmと3種類のホイールベースから選べましたが、軽量であるという理由から短いシャシーに人気が集まりました。

Speed Sixは、1928年から1930年までの間に182台が製造されました。

1930年6月21日に開催されたル・マン24時間レースは、すでに世界恐慌の影響を受けていました。そのためレースに参加できる自動車メーカーは少なく、33台がエントリーしながらも、出場できたのはわずか19台でした。スタートできた17台のうち、実に5台がベントレーでした。そのうち2台は、ベントレーボーイズの1人であるヘンリー‘ティム’バーキン卿が愛した有名なスーパーチャージャー付き4 1/2リッター「ブロワー」でした。残りの3台はベントレーのワークスチームの車両で、いずれも6 1/2リッターの高性能バージョンであるSpeed Six ル・マン仕様でした。

レースが進んでいくと、優勝は2台のベントレーに絞られ、この2台で1位と2位をかけて争うことになりました。長い戦いの末、ウルフ・バーナートとグレン・キッドストンのドライブするマシンが勝利を収め、バーナートはベントレー史上最も成功したレーシングドライバーとしての名声を確固たるものにしたのです。

Speed Six コンティニュエーションシリーズのプロジェクトを進めるうえで、研究対象として2台のマシンが使用されました。

そのうちの1台が「オールドNo.3」と呼ばれる車両で、1930年にル・マンに参戦した3台のSpeed Sixのうちの3台目です。完璧な状態で保存され、現在もオーナーがこの車両でレースに参加しており、当時の仕様を知るうえで貴重な情報源となりました。もう1台はベントレーモーターズが所有するSpeed Six(GU409)で、1929年にロードカーをオリジナルと同様のレースカー仕様にレストアした車両です。この車両は、新車に搭載される12基のエンジンのパワーとトルクの曲線をオリジナルのエンジンにマッチさせ、コンティニュエーションシリーズの車両のベンチマークとなるパフォーマンスとハンドリングのデータを提供してくれました。

The Speed Six is back


92年ぶりとなるSpeed Sixの新車の製造がいよいよ開始されます。このプロセスは、「カーゼロ」と名付けられたテスト・開発用の車両を製造することから始まりました。その後、お客様に納車する12台の車両が製造されることになりますが、この12台の完成以降はこの車両を製造することはありません。12台の新車は、ベースとなったオリジナルの車両と同様にコレクターズアイテムになることは間違いありません。カーゼロはベントレーモーターズが所有し、ブロワーのカーゼロと並んで今後のコンティニュエーションシリーズの始祖となる予定です。


MULLINERクラシックが今後再生産する車については、最寄りのベントレー販売店までお問い合わせください。

 

Detailed view of Hotspur hide featured in Bentley Mulliner Blower.
Side view of black coloured Bentley Mulliner Blower parked indoors

Mulliner Blower Continuation Series

2020年、MULLINERクラシックはコンティニュエーションシリーズの最初のプロジェクトに乗り出しました。最先端のデジタル技術と伝統のクラフトマンシップを融合させ、最初に90年近くもの時を経てブロワーのプロトタイプを製造し、その後、お客様向けの12台の新車を製造しました。

Front view of Bentley Blowe featuring two halogen headlamps in chrome grilled covering.
Close up view of Gloss black matrix grille featured in Bentley Blower.

ベントレーの歴史的レーシングカーを忠実に再現

Recreating a legend
A journey through the annals of time
The story of the blower
A prototype classic car

2020年、MULLINERクラシックはコンティニュエーションシリーズの最初のプロジェクトに乗り出しました。最先端のデジタル技術と伝統のクラフトマンシップを融合させ、最初に90年近くもの時を経てブロワーのプロトタイプを製造し、その後、お客様向けの12台の新車を製造しました。

このプロジェクトを担当したチームは、1929年製の非常に貴重なベントレー チーム ブロワーの車両を丁寧に解体することから本格的な作業を開始しました。解体作業の目的は、個々の部品をカタログ化してデジタルスキャンすることであり、これらの作業を経てデジタル上で伝説のモデルを組み立てて完成させ、それを新車の設計図として使用したのです。

しかしデジタルカタログを作成し、オリジナルのチーム ブロワーを元の状態に戻した後も、部品の入手という点において大きな課題が残されていました。狂騒の1920年代に作られた車の部品は、オンラインで注文できるわけではないからです。
 

そこでMULLINERのチームは、1920年代の金型や治具を使用し、ほぼすべての部品をゼロから作り出し、オリジナルの車両の部品と完全に一致させることに成功しました。そして、ベントレーボーイズの時代以来、初めてとなるコーチビルドのブロワーを組み立てたのです。

戦前のベントレーの中で、「ブロワー」の愛称で知られるスーパーチャージャー付き4 1/2リッターほど有名なモデルは他に見当たりません。この車は、1920年代のベントレーのレース黄金時代に登場しました。W.O.ベントレーはパワーを増大させる最も効果的な方法を「より大排気量のエンジンを作ること」だと確信していました。しかし、ベントレーボーイズの1人、ヘンリー‘ティム’バーキン卿は、他の車に搭載されたスーパーチャージャーの効果を目の当たりにし、同じものをベントレーにも採用したいと考えていました。

W.O.がこれを拒否すると、バーキンは英国のエンジニア、アマースト・ヴィリアーズが開発したルーツ式スーパーチャージャーを用い、レース用チューンを施して4 1/2リッターの出力を130bhpから240bhpに向上させました。バーキンは当時のベントレーの会長だったウルフ・バーナートを説得し、さらに競走馬のオーナーであり自動車レースのスポンサーでもあり、「ベントレーガールズ」として自らステアリングを握っていたドロシー・パジェットからの資金援助も受け、スーパーチャージャー付き4 1/2リッターを55台製造することが決定しました。

信頼性の問題から耐久レースで勝利することはありませんでしたが、ブロワーは当時最速のレーシングカーでした。この車のファンの1人であった作家のイアン・フレミングは、架空の諜報員ジェームズ・ボンドをスーパーチャージャー付き4 1/2リッターに乗せることを決めました。彼がよく思い浮かべる車は、本の中ではMI6の「プールカー」に過ぎないのです。

およそ4万時間もの工数を経て、約90年ぶりに新車のブロワーが完成しました。ブロワー カー ゼロは、お客様に納車する車両に先行して製造された開発用プロトタイプで、数ヶ月におよぶ耐久性とパフォーマンスのテストが行われました。


テストプログラムは、8,000kmのサーキット走行を含む35,000kmの実走行に相当するように組まれました。徐々に走行時間と速度を上げていくセッションでは、過酷な条件下でも車両の性能と堅牢性が確認できました。
 

カー ゼロのテストが無事に終了したことで、チームはお客様向けの12台のブロワーの組み立てを開始することができ、いずれの車両も個々のお客様のご要望に沿った仕様で、もちろん手作業で製造されました。

A story to be continued

オリジナルのチーム ブロワーの直系子孫ということで、コンティニュエーションシリーズの新車にはアルミニウム製クランクケース、鋳鉄製シリンダーライナー、非着脱式シリンダーヘッドを備えた4気筒16バルブエンジンが搭載されています。このモデルにとって最も重要なスーパーチャージャーは、アマースト・ヴィリアーズが開発し、Mark IVに採用されたルーツ式スーパーチャージャーを忠実に再現。4,398ccのエンジンは240bhp/4,200rpmを発生させることができます。
 

車体の構造は、完璧に再現した半楕円形リーフスプリング式サスペンションとオリジナルのベントレー&Drapersダンパーを備えたプレス加工のスチールフレームで構成されています。ベントレー-Perrot製の40cm機械式ドラムブレーキの再現、ウォーム&セクターステアリングも再現してシャシーを完成させています。
 

このモデルはMULLINERコンティニュエーションシリーズの第一弾で、後にSpeed Sixコンティニュエーションシリーズが発表されました。MULLINERクラシックによって今後再生される車種については、最寄りのベントレー販売店までお問い合わせください。